はじめての家購入! 新築戸建てを買う際の流れと後悔しないためのポイント
2022.01.06 10:42comment(0)
はじめての家づくりは、何からはじめればよいか全く分からず、不安をかかえることも多いでしょう。
土地探しや住宅会社の選択、住宅ローンのことなど、決めなければならないものもたくさんあります。
そこで今回は、はじめて家を購入する方に向けて、新築戸建てを買うときの流れや家づくりにかかわる諸費用の内訳、建築の依頼先などについてご紹介します。
これから家づくりをはじめる方はぜひ参考にしてください。
目次 [閉じる]
家を買いたい! まずは何からはじめる?
家を買いたいと決めたら、スムーズに進めるためにまずは「予算」「要望」について考えます。
いきなり不動産会社やハウスメーカーに相談するのではなく、相談する材料を自分たちであらかじめ準備しておくことがポイントです。
購入予算を決定する
家を購入する予算は、はじめに想定しておきます。
貯蓄額や住宅ローンを組み合わせるなどして、どのくらいの資金を準備できるか決めます。
住宅ローンは借りられる額ではなく、無理なく返済できる額で計画するのがおすすめです。
返済できる額には、将来的に発生する子どもの教育費、老後資金のための貯蓄なども計画に入れて考えます。
とはいえ「予算はどんな風に決定するの?」と不安になる方も少なくありません。
このような方はファイナンシャルプランナー(FP)など、お金のプロに相談するのがベストです。
自分たちでは気づかなかった家計の見直しなども参考になります。
希望条件の洗い出しと優先順位決め
どの地域に住みたいか、どんなスタイルの家を購入したいか、いつまでに入居したいかなど、住宅に対する要望の洗い出しをします。
要望は、間取りについても出しましょう。
家づくりの予算はありますが、はじめは予算にしばられず要望を出します。
要望と同時に優先順位を決めておくことで、のちに予算と比較検討しやすくなります。
優先順位は家族内で偏った意見にならないように、しっかりと時間をかけて話し合いましょう。
新築購入は建売を買うか家を建てるかの2種類
家を購入する方法には、すでに建っている建売住宅を買うか、所有している土地、または新たに購入した土地に建てる注文住宅か、2種類の選択肢があります。
それぞれについてメリット・デメリットをご紹介します。
建売住宅の特徴とメリット・デメリット
建売住宅は、土地と建物を同時に購入するもので、一般的には土地の上にすでに建物が建っている状態で販売されています。
購入する住宅の実物を事前に見ることができるため、完成後にイメージが違ったということは避けられるのがメリットです。
また、売買契約が済めば即住むことも可能です。
一方、建物が完成していますから、自由な間取り変更はできません。
外観や内装、住宅設備など、建っている住宅で納得できるかがポイントです。
なお、建売住宅と類似したもので「売建住宅」があります。
売建の場合は、土地を購入した後に建築するため間取りや仕様の自由度があると考えられますが、建築会社をあらかじめ限定されていたり、一定の間取りの制限があったりもします。
注文住宅の特徴とメリット・デメリット
注文住宅は、土地の上に間取りを設計し建てるもので、建築会社と工事請負契約をします。
更地の状態で設計をしますので、希望の間取りを反映できるのがメリットです。
契約してから工事着工となるため、完成までは3カ月前後はかかります。
早期に家を購入したい方は期間の面で難しいでしょう。
また、土地の条件によって建築可能な要件が異なりますので、希望通りに建てられるか確認が必要です。
注文住宅は、間取りの自由度が高いことから人気があります。
建築を依頼する会社によって完成する住宅の雰囲気も異なりますので、後述で詳しくご紹介します。
新築戸建てを買う際の購入と入居までの流れ
ここからは、新築戸建ての購入から入居までの流れについて詳しくご紹介します。
STEP1:建築会社選び・土地探し
はじめに建築会社を選ぶことや土地探しから進めます。
住みたい地域をピックアップして、不動産会社の資料から、要望に合いそうな土地をいくつか探し相場感を把握します。
住みたい地域の候補は、駅からの距離や学区、環境などで選びますが、予算とのバランスを考慮して選びます。
「土地はみずもの」といわれ、同じ要件の土地はなかなかありませんので、予算も含めて希望に合致する土地があれば、短期間で決断できるようにしておきましょう。
土地探しと同時に進めておきたいのが建築会社選びです。
カタログなど資料を集めることもよいですが、住宅展示場や完成見学会イベントなどで実際の建物を見る機会を作りましょう。
住宅の雰囲気を知ることもできますし、会社としての対応の仕方も感じることができるでしょう。
STEP2:間取りプランの提案と見積り提示
購入予定の土地と建築会社が決まったら、間取りプランを依頼します。
事前にまとめた要望を伝えてプランと概算見積り、資金計画を提示してもらいます。
間取りプランが一度で決まるのが理想的ですが、実際には何度か修正を重ねます。
見積りが予算と合わない場合もプランや仕様の見直しが行われます。
修正は納得できるまで粘り強く行いましょう。
後悔しないためには、時間をかけても会社側に疑問をぶつけて不安を取り除くことが大切です。
STEP3:仮契約(購入申し込み)
間取りプランが大枠で固まったら仮契約をします。
仮契約後は、建築確認申請を提出できるように詳細な設計図面を作成します。
詳細図面に合わせて、詳細見積りも作成します。
概算見積りよりも精度があるもので、建築費用が確定されます。
また、この時期に土地を購入済みなら地盤調査を行うこともあります。
「着手金」の準備が必要な会社もありますので確認しておきましょう。
STEP4:住宅ローン事前審査
住宅ローンの事前審査を行います。
住宅ローンについては工事の契約前に進めておきます。
申込書類には設計図面と見積りが必要なケースがありますので、建築会社ともスケジュールを共有しておくとよいでしょう。
STEP5:工事請負契約
設計図面と詳細見積り、最終資金計画書が揃ったら工事請負契約を締結します。
工事代金の支払いスケジュールや、契約解除、契約不履行の場合にどのような取り扱いになるか説明を受けます。
契約後に正式に建築確認申請を行い、建築許可が下りてからの着工になります。
STEP6:着工
いよいよ着工です。
着工前に地鎮祭を行うことも少なくありません。
着工というと基礎工事からはじめるイメージですが、地盤調査により改良工事が必要であれば基礎工事の前に行います。
一般的な木造住宅であれば、着工から完成までは約3~4カ月かかります。
現場にはできるだけ足を運び、家づくりをみんなで共有したほうが愛着も湧きますし、工事中に気づくイメージの相違も迅速に対応できます。
STEP7:竣工・引き渡し
施主が立ち会う完成前検査を行い、問題なければ完成・引き渡しです。
引き渡し後はいつでも入居できます。
完成前検査は、建物が要望通りに完成しているか確認する大切なポイントです。
万一不具合を発見した場合は、いつまでに対応するか明確にしておきます。
後でトラブルにならないように、書面でのやりとりがおすすめです。
実はこんなにかかる! 新築戸建て購入の諸費用
家づくりの費用というと、住宅の建築費に注目しがちですが、他にも「諸費用」といわれるものがあります。
土地と建物、それぞれの諸費用の主な内訳は次の通りです。
諸費用は、土地や建物の条件によっても異なりますが、目安として諸費用は土地・建物の金額の10~15%程度を想定しておきましょう。
その他、引越し代金や新生活のための家具・家電購入費などは別途必要です。
土地の諸費用
仲介手数料 | 売買価格×3%+6万円×消費税 |
登記費用 | 土地評価額の1.5%+司法書士報酬3~5万円 |
印紙 | 1~2万円 |
不動産取得税 | 固定資産税評価額×4% |
固定資産税 | 固定資産税評価額×1.4% |
建物の諸費用
設計監理費 | 工事額×10%程度 |
印紙 | 1~3万円 |
建築確認申請料 | 10万円~20万円 |
上下水道新規加入料 | 10万円~20万円 |
登記費用 | 所有権保存は不動産評価額×0.5% +司法書士等の報酬10万円~20万円 |
その他祭事(地鎮祭、上棟式) | 2万円~5万円 |
購入予算は「暮らし」と「お金」のプロに相談
家づくりには大きな資金が必要です。そのために自己資金の割合や住宅ローンの返済計画も立てる必要があります。
しかし、将来的に必要になる暮らしのお金と住宅のためのお金をどのようにシミュレーションすればよいか、よく分からない方もいると思います。
暮らしにかかわるお金についての相談は、ファイナンシャルプランナー(FP)がおすすめです。
ファイナンシャルプランナーってどんな人?
ファイナンシャルプランナーは、投資のような資産運用のアドバイスができるのはもちろん、個人の暮らしのお金の使い方についても最適なアドバイスができます。
住宅ローン返済をしながら、子どもの教育費や老後の資金をどのように確保するか、具体的な事例を用いてイメージできるように人生設計してくれるお金のプロです。
住宅会社のFP任せのライフプランはNG
ファイナンシャルプランナーは、FP試験に合格すれば資格を持つことができるため、銀行や住宅会社にも存在します。
ただし、銀行員や住宅会社の社員は、自社の業務の立場でアドバイスする可能性があります。
そのため、本当に客観的な視点で判断しているとは限らないことを、頭に置いておくべきと考えます。
できればフラットな立場のFPに相談がベスト!
個人の暮らしのお金の相談はとてもデリケートなものです。
できればフラットで客観的な立場にあるファイナンシャルプランナーからのアドバイスを受けることをおすすめします。
仮にFP資格を持つ銀行員に相談した場合でも、無理な返済が発生するようなローンを進めるとは思えませんが、あくまで金融商品が専門であり、個人の暮らしについて親身になってくれるわけではないでしょう。
住宅ローンも含めて、あくまで中立で総合的な相談ができる相手がよいでしょう。
どこで建てる? 特徴を知って自分に合った建築会社を選ぶ
注文住宅を建てるには、建築依頼先として「工務店」「設計事務所」「ハウスメーカー」の3つが挙げられます。
それぞれの依頼先の特徴をご紹介します。
また、注文住宅で対応できるオーダー建築についても触れていきましょう。
工務店、設計事務所、ハウスメーカーどこで建てる?
- ハウスメーカーで建てる注文住宅の特徴
ハウスメーカーは、住宅の基本的な部材を工場で生産し、現場で組み立てる方法で建築します。
鉄骨系と木質系があり工場生産であるため、どの地域で建てても品質が統一されることが特徴です。
グレードにもよりますが、一般的には住宅仕様はある程度の範囲で決まっています。 - 工務店で建てる注文住宅の特徴
地域の気候風土に詳しいため、その地域に合う住宅が建てられます。
設計の自由度も高く要望も伝えやすいですが、会社によって性能やデザインのバラツキがあることも少なくありません。
地域密着でアフターフォローが期待できます。 - 設計事務所で建てる注文住宅の特徴
自由設計で要望に沿った間取りプランをセンスよくまとめてくれるのが特徴です。
はじめから自由設計ありきで取り組みますので、自由度の高さは期待できます。
一般的には設計事務所は施工を伴いません。
そのため、アフターメンテナンスなどはどのような契約になるのか確認が必要です。
注文住宅は「フル」と「セミ」の2種類がある
- フルオーダーで新築する
注文住宅の外観から内装、住宅設備まで自由に選択、設計デザインできるのがフルオーダーです。
標準仕様だけでは対応できないような狭小地、特殊な土地の形などで建てる方はおすすめです。
自由度の幅が広いため、細部までこだわりのある住宅を建てたい方もよいでしょう。 - セミオーダーで新築する
セミオーダーは、基本の標準仕様はありながらも、ある程度の自由度も取り入れられるものです。
大手のハウスメーカーや工務店では、こちらのセミオーダースタイルの場合が多いでしょう。
どの程度のオーダー対応が可能かは、住宅会社によっても異なりますが、間取りの要望に対応したり、外観や内装を変更したりすることはできます。
土地の要件や理想の住宅スタイルによって、どの家づくりが合っているか家族で相談しながら選択しましょう。
まとめ
今回は、新築戸建てを購入する流れや注意点、諸費用の内訳と依頼先の特徴などについてお伝えしました。
家づくりは、はじめの資金計画が重要なポイントです。
将来的な暮らし方にも直結することですから、ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談し、ぜひ理想の住まいを実現してください。
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